不妊の原因は女性だけではない 男性が原因の不妊とは 

最近は妊活という言葉をよく聞きます。しかし、それが思うように叶わず闘っている夫婦も少なくないのです。不妊の原因は女性側に問題があると考えがちですが、男性側が原因の場合も少なくありません。ここでは、男性が不妊の原因を持っている精子無力症について見ていきましょう。

精子無力症とは何か

射精した精液中の精子の運動率が低い状態をいいます。精子というのは鞭毛を使って卵子に向かって泳いで行きます。しかし、運動率が低い、とりわけまっすぐ高速で泳ぐ精子の数が低いと妊娠が難しくなります。

精子無力症の原因とは

先天的な原因が大半です。他には前立腺炎、おたふく風邪による精巣炎、高熱、精索製脈流などが原因の場合もあります。そして、これは稀なケースですが、慢性呼吸器疾患の人が重度の精子無力症を合併する事もあります。なお、長期間の禁欲も運動率低下を招きます。禁欲もほどほどにしないと悪影響です。

精子無力症の治療とは

精子の運動率の改善が確実に見込める治療は残念ながらありません。しかし、妊娠をあきらめる必要はありません。軽度の精子無力症なら漢方薬やビタミン剤などの非ホルモン療法を行います。精子を作るのに必要な期間は74日間。そしてつくられた精子が運動はじめるめる力を獲得するのに必要な時間が14日間です。


ですから、少なくとも3か月以上は治療をしなければなりません。それでも、改善が見られない。運動率は改善したが妊娠には到らない。また重症度が中度以上の乏精子症の場合は女性側への不妊治療を併用します。不妊の原因は女性というイメージが強く、まさか男性側に問題があるとは思わなかったという人もいるかもしれません。


しかし、男性が原因で不妊になるのは決して少なくはないのです。そして、不妊治療はいろいろありますから、子供がどうしても欲しければいろいろな治療を試してみてもよいかもしれません。夫婦で協力して妊活がよい結果になるといいですね。

不妊が疑われる場合は男性も検査を

なかなか子供ができない場合に不妊治療を受けることは珍しいことではなく、不妊に困る多くの女性が取り組んでいます。しかし不妊は女性が原因というイメージをお持ちの方が未だにいらっしゃいますが、決してそういうわけではありません。主な男性不妊の症状として、精液の中に精子が無い無精子症や精子の数が少ない乏精子症、精子の数は多いけれど質が良くない精子無力症などが挙げられらます。


その他にも勃起障害などの原因により不妊となることもあります。しかし精子に問題がある場合などは特に自覚症状があるわけでもないため、男性は自分に原因が無いと思い込んでしまうケースも多いようです。また、検査をするのが恥ずかしかったり、男性としての機能が無いという事実を受け止めたくないという気持ちから検査をしたくないと思う男性も少なくありません。そのため不妊治療を行うのが遅くなってしまい、いつまで経ってもなかなか子供ができないということになるのです。


現在では病院で精子を出して検査するというわけではなく、自宅で採取した精液を病院に持ち込んで検査してもらうという検査方法がほとんどです。病院で性器を見られたりする場合はまずありません。それに対して女性は実際に病院での治療となったり、男性よりもずっと恥ずかしい思いをして検査する場合もあります。誰だって検査をするには勇気がいることですが、自分だけ恥ずかしいなどと思わずに夫婦二人で不妊治療に取り組むという意識を持つことが不妊治療の第一歩です。

不妊の原因の半分は男性にあります

不妊というと女性側の問題ばかりがクローズアップされる傾向にありますが、半分は男性側に原因があるケースなのです。こういう場合はいくら女性の側が努力しても無意味ですので、男性が診察を受けて対策を考える必要があります。


最初に思いつくのは勃起障害(ED)でしょうが、実際には性行為に問題がないケースの方が原因となっているケースの方が多いのです。精液の中に全く精子がない無精子症や、精液1ミリリットル当たりの精子の量が2000万個未満の乏精子症、精子そのものは存在していても元気な個体が極めて少ない精子無力症などがそうです。


原因としては精管が何らかの理由でふさがっていて精子が外部に出なくなってしまっている、精索静脈瘤の影響で精巣に酸素が行き渡らずに精子が作られなくなっている、根本的に精巣の働きが悪いなどが考えられます。このうち精管が詰まっていたり精索静脈瘤が原因となっている場合は、外科的療法で患部を取り除くバイパス手術を行います。特に精管の場合は問題が解決する可能性は90%以上とされています。


問題は根本的に精巣の働きが悪いケースです。軽度の場合は漢方薬による内科的治療が効果的なこともありますが、中度や重度の場合は難しいため体外授精や顕微授精の対象になります。中でも顕微授精は精液の中から精子を1個だけ抽出して直接卵子に注入するものなので、量自体が少なくても、働きが極めて悪くても、精子そのものがあればちゃんと妊娠できるようになるのです。


大事なことなのでもう一度書きます。不妊の半分は男性側に原因があります。子供欲しいなら不妊に悩むカップルは女性側にだけ責任を押し付けないで、男性も一緒に受診すべきなのです。